製造・技術力~石渡螺子5つの挑戦
株式会社石渡螺子製作所ではコイル材の購入から客先への製品出荷まで独自の「生産管理システム」により極力無駄のない生産を実行しております。
弊社ではお客様からいただいた図面に載っている部品番号とは別に、社内での製品コードを製品マスターとして設定しております。000-000といった形で3桁の数字をハイフンで結んだものですが、最初の3桁は顧客のコード、後の3桁はアイテムを受注した順につけてゆきます。
同一部品でありながら、お客様によって品番が違う場合ことがたまにありますが、自社コードを設定することにより、管理的な負担を軽減することができます。
さらに、製品コードを生産状況照会画面で入力することにより、注残、納期、現在庫、生産ロットの進行状況が一目でわかるようになっておりますし、またその画面から過去一年の受注履歴や内示数量の変化さらには引き当て材料在庫の有無などがただちにわかるようになっています。
弊社へ電話をしていただければわかることなのですが、生産状況に関して言えば 「担当者でないと判らない」ということはありません。
特別に難しいシステムではないため、社員ほぼ全員が同じように生産状況を把握する事ができます。その為素早い回答が可能となっております。今後もより良いシステム作りを目指して参ります。
弊社の品質目標は『常に顧客の満足する製品を創り、安定した品質を提供する』です。
これは製品の立ち上がり時もさることながら、恒常的な品質の安定も目指すものです。
お客様にとって、不良対応としてまず求められる事は不良事象の数的傾向の分析であり、事象品の製造範囲の把握であろうと考えられます。
弊社のようにロットによる大量生産品の場合はそのトレーサビリティ管理が重要となります。
弊社は比較的早い時期からコンピューターによる生産管理システム導入により、目標の実現を可能にしてきました。
固有のロット番号により、材料の入荷から製品の出荷までの工程追跡を素早く正確に行う事ができ、どの工程で異常が起きたのかを把握する事が可能です。
客先クレーム、社内不良においても『まず一報を打ち上げる事』を重視し、不良速報、クレーム処理票の発行を素早く行う事により、不良範囲の把握、事象品流出の防止を実現しております。
また、様々な不良事象を月ごとに集計し品質会議を行い、次回以降の製品生産にフィードバックをしております。
弊社の生産現場では外国籍の方が多く働いております。
特に2003年からは、インドネシアの技術研修生を受け入れており、彼らは3年間の研修を終えると帰国し、その進路は様々ですが母国での産業発展に寄与しております。
また弊社は今後『日本のものづくり』による製品をどのように世界にアナウンスしてゆくかという点についてより強みを持たなければなりません。
今までの生産管理、品質管理においても外国籍の方にもわかりやすくするよう努めてきましたがより改善を加えて参ります。
社内的な改善に加え、対外的な情報分析力、情報発信力も強化すべく人材登用も進めていきます。
『変わらず伝えてゆくもの』と『時代とともに変化するもの』を共に重要なものと捉え
会社としてグローバル力を強めて参ります。
それによって世界の様々な地域の方に貢献できるものと考えております。
株式会社石渡螺子製作所の第一工程は 「冷間圧造」となります。
コイル材を切断したブランクに対しパンチとダイスで構成される、いわゆる「金型」で塑性変形を加え、製品を加工していきます。従いまして金型の精度や耐久性は製品の品質を左右する重要な要素となります。
また、金型やその他工具の僅かな変化に気づく事が機械オペレータにとって必要とされる能力となります。
第一工程である「冷間圧造」の技術力を如何に向上させていくかが弊社の中で大きな課題となる訳です。
弊社の場合では特に製品管理上重要となる要因に関してオペレータ自身で問題を解決するようにさせているという特色があります。
金型手配、工程レイアウト設計、その他トラブルシューティング等オペレータ自身が考える仕組みによって、技術力の向上をはかっております。
なお、金型は内製化しておりませんので、金型メーカーとの打合せが重要となる訳ですが、弊社の場合実際に機械を動かす者が打合せを行うことにより、問題点がより明確になり、早期の解決を得やすいというメリットがあります。
今後も「製品をつくる者が直接携わる」という基本姿勢を崩さず、より一層の技術向上を目指して参ります。
株式会社石渡螺子製作所は法人組織となって既に40年が経過しております。その間様々な製品を手がけてまいりました。繰り返し生産の中で予期せぬトラブルなども経験しております。
経験を「考える資源」として有効活用し、製造現場にフィードバックするよう製品実現のプロセスにおいて過去トラブルの記録、作業標準書への反映を行っております。
また製品現場では文書化はされていないものでも、長い間に定着した手法があり、それもまた弊社のノウハウと呼べるものと考えます。
今後は製品だけでなく、加工機械、付帯設備においても過去の経験から得たノウハウをどのように次の世代へ伝えるかを検討していきます。
本当に高品質なものづくりを継続していけるよう、努力を続けて参ります。
年々新規製品を立ち上げるためのリードタイムは短くなる傾向が強まっております。
もともと「冷間圧造」は金型とそれに適した素材径の材料が必要となる加工の為、単納期立ち上げは得意ではありません。
しかしながら、『金型は共用できるか?』『材料は同じで加工可能か?』等、過去の検討経験と「生産管理システム」を最大限活用することにより、お客様の要求を満足する納期を実現しております。
立ち上げ納期はもちろんですが、定期流動品の緊急対応においても材料有無、機械稼動状況などを素早く把握した上での対応が可能です。お客様の発注履歴からある程度製品在庫を持つ、または 材料を手配するなどの細かい対応が出来ますので国内外を問わず、満足のいく対応が出来るものと考えております。
切削対応による緊急立ち上げにも対応すべく、外注先も開拓しております。
弊社の強みがより活かせるよう、今後もよりスピードアップに注力して参ります。
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